豊かな自然と独自の文化を持つことで知られるフランス北西部の地、ブルターニュ。この地に魅了された画家たちによる作品を通じ、同地の歴史や風景、風俗を幅広くご紹介する展覧会です。深緑の海や険しい断崖が連なる海岸線、平原と深い森とが織りなす固有の景観、また、そこに暮らす人々の慎ましい生活と敬虔な信仰心は、19世紀初め以来、数多くの画家たちの関心を掻き立ててきました。展示では、ブルターニュに関する作品を多数所蔵するカンペール美術館の作品を中心に、45作家による約70点の油彩・版画・素描を通じて、フランス「辺境の地」ブルターニュの魅力をご覧いただけます。
アルフレッド・ギユ《さらば!》1892年 油彩、カンヴァス カンペール美術館 Collection du musée des beaux-arts de Quimper, France
◆展覧会名
『ブルターニュの光と風 画家たちを魅了したフランス<辺境の地>』
◆会期
2023年3月25日(土)~ 6月11日(日)
◆会場
SOMPO美術館 新宿区西新宿1-26-1
◆休館日
月曜日
◆開館時間
午前 10 時~午後 6 時(最終入館は午後 5 時 30 分まで)
◆観覧料
一般 1,600(1,500)円、大学生 1,100(1,000)円、高校生以下無料 ※ ( )内は事前購入料金
※ 事前購入券は公式電子チケット「アソビュー!」、ローソンチケット、イープラス、チケットぴあなどでお買い 求めいただけます。詳細は美術館ホームページをご確認ください。
※ 身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳を提示のご本人とその介助者 1 名は無料、 被爆者健康手帳を提示の方はご本人のみ無料
◆主催
SOMPO美術館、フジテレビジョン
◆協賛
SOMPOホールディングス
◆特別協力
損保ジャパン
◆後援
在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本、新宿区
◆企画協力
ホワイトインターナショナル
◆ホームページ
◆アクセス
新宿駅西口より徒歩5分
リュシアン・レヴィ=デュルメール《パンマールの聖母》1896年 油彩、カンヴァス カンペール美術館 Collection du musée des beaux-arts de Quimper, France
モーリス・ドニ《フォルグェットのパルドン祭》1930年 油彩、カンヴァス カンペール美術館 Collection du musée des beaux-arts de Quimper, France
●カンペール美術館
ブルターニュ半島最西端、フィニステール(「最果ての地」の意)県 にあるカンペール美術館は、1872年に開館しました。日本でも高い知名度と人気を誇るポール・ゴーギャンやポン㽍 タヴァン派の画家たちによる作品群、19 世紀のサロン で活躍したアカデミスム系の画家や、20 世紀に入ってもなお ブルターニュの諸相をさまざまな様式で描き続けた新たな世代 による作品が集まり、フランス〈辺境の地〉の魅力を今に伝える美術館です。
●ゴーギャンの愛したブルターニュ
ポスト印象派のポール・ゴーギャンは、「原始的なもの」への 憧れを異邦に求めて最終的にはタヒチまで渡りますが、その前 段階として、フランス国内の異邦と言えるブルターニュへ赴き、 1886年には小村ポン㽍タヴァンに辿り着きます。同地にて太く明確な輪郭線と平坦な色面構成を特徴とする画風を作り上げ、仲間の画家たちとともに「ポン・タヴァン派」と呼ばれるようになり、ブルターニュは近代絵画史上にその名を刻むことになりました。