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2026年3月7日(土)~6月30日(火)

前田紗希 個展「structural mechanics」

前田紗希個展「structuralmechanics」

 

このたび、WALL_shinjukuでは2026年3月7日(土)より前田紗希個展「structural mechanics」を開催いたします。

前田はこれまで、多角形の最小単位である「三角形」をモチーフに、ペインティングナイフのみを用い、油絵具を幾十層にも重ねることで、時間と痕跡を刻むように絵画を制作してきました。

本展では、前田が一貫して向き合ってきた「三角形」というかたちを、建築家・リチャード・バックミンスター・フラーの言葉を起点に捉え直します。
会場では、これまで前田が制作してきた絵画作品3点と、昨年より取り組んでいるドローイング作品を中心に展示を構成します。また、本年50周年を迎えるルミネ新宿のカラーコードに着目し、ルミネのブランドカラーである「ブルー」を意識した新作も展示します。空間には、フラーの「ジオデシック・ドーム」を想起させる三角形の構造が点在します。
展覧会初日である3月7日(土)11:00〜13:00には、アーティストも在廊します。

フラーの思想と前田の実践が重なり合う空間を、ぜひ会場でご体感ください。

20世紀の天才、リチャードバックミンスターフラーの思想を象徴する言葉に、「全体的に思考して、局所的に行動せよ。最小限を行使しつつ、最大限を達成せよ。」というものがある。

アメリカの建築家であり、発明家、思想家など、あらゆる肩書きを持ち、現代にも影響を与え続けている彼の業績は多岐にわたるが、代表例として挙げられるのがジオデシックドームである。ジオデシックドームは、三角形を基本単位として構成された球体に近いドーム状の構造体であり、最小限の材料で最大の空間と強度を実現する。フラーが、構造を作りたければ、まず三角形が必要だ と述べたように、ジオデシックドームは、最も安定した形態である三角形の集合によって成立しており、構造全体が統合体として機能している。

この構造原理は、単にフラーが提唱し創造した建築物に留まらず、分子レベルでの結晶格子や、ウイルスの殻など、自然界の様々な階層においても見出される。ジオデシックとは、特定の形態を差す言葉ではなく、普遍的に作用する構造力学の一つである。

自分が絵画を始めとした作品を作るという行為には、あらかじめ用意された設計図は存在しない。線を引くこと、面を埋めることといった些細な行為を連鎖させ、その相互作用によって生じるバランスを探りながら制作を進めている。そうした瞬間的な関係性を結び続け、その膨大な積層の結果として一つの作品が立ち上がる。関係性そのものは、単体として存在を主張するものではない。しかしそれらが存在しない訳ではなく、連続する行為の中で、私達は目には見えない構造、ジオデシックを模索しているように思う。

全体的に思考して、局所的に行動すること。最小限を行使しつつ、最大限を達成すること。それは、我々を含む万物は、宇宙という一つのシステムの中で、ミクロであると同時にマクロの構成要素であるという認識に通じている。結ばれた関係性はやがて全体へと波及していく。その世界の法則を、フラーは端的な言葉で示しているように思う。

前田紗希

 

日時 2026年3月7日(土)~6月30日(火)
場所 東京都新宿区新宿3-38-2
WALL_shinjuku ルミネ新宿 ルミネ2‐2F
URL https://avex.jp/wall/exhibition/784/

詳細は公式HPをご参照ください

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